田村神社
香川県高松市にある讃岐国の一宮、709年に創建された歴史のある神社です。
※「一宮」とは、国(讃岐国)の中で一番格式の高い神社。
御祭神は、倭迹迹日百襲姫命、五十狭芹彦 (吉備津彦命)、猿田彦大神、天隠山命 (高倉下命)、天五田根命 (天村雲命)。
龍神(金龍)
溜池の数が日本一多いことでも知られる香川県は水不足になりやすい地域です。にもかかわらず、田村神社の地下には豊富な伏流水が存在していたとのことです。
田村神社では、水を司る「龍神」が信仰され祀られています。
領内に干ばつがあれば、こちらで祈願されました。
境内には、高さ約5メートルもある大きな龍(昇運金龍)の像が祀られています。
2009年、御鎮座1300年記念事業の一環で企画され祀られたものだそうです。
龍は金の宝珠を二つ持っていて、龍の下には願い事の書かれた大判、小判がたくさん奉納されています。
大判、小判に願い事を書いて奉納するそうです。
奉納する大判、小判は授与場で販売されています。
小判700円、大判1000円、持ち帰る用の2000円の大判もありました。
金龍のご利益を案内する石碑。
見上げるほどの大きなお姿の龍です
本殿
本殿には奥殿がありますが、奥殿は一般の参拝者は立ち入り禁止となっています。
神社の一帯は湧水地であり、奥殿の床下には「定水井(さだみずのい)」または「底なしの深淵」と呼ばれる底が見えないほど深い淵があり、ここには龍が棲んでいるといわれています。
しかし「この淵をのぞいた者は死ぬ」といわれていて、一度も開かれたことがないそうです。
本殿へは鳥居をくぐり、緑に囲まれた表参道を進みます。
随神門をくぐると本殿が見えてきます。
途中には相撲場の土俵がありました。
本殿に向かって左手に手水舎、お守り、お札などの授与場があります。
宇都伎社
境内末社の宇都伎社は、大地主神(オオトコヌシノカミ)と倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)が祀られています。
御利益は家内安全、生活守護です。
左右には金箔を貼って祈願する大黒天と布袋様が祀られています。
金龍も宇都伎社の鳥居の内にあります。
宇都伎社殿からの金龍。
鳥居の手前には可愛らしい十二支の石像が並んでいます。
姫の宮
本殿に向かって右隣に在る小さなお社。「縁結びの神様」、良縁のご利益で人気があるそうです。
良縁を結ぶ「むすび石」。
鍵をかけて、良縁成就の願いと一緒に奉納する「鍵箱」があります。
厳島社・顔洗い弁財天
広島の厳島神社から分霊されて建てられました。御祭神は市杵嶋姫命(イチキシマヒメノミコト)。
顔洗い弁才天。水をかけてお参りすると美しくなれるとのことです。
弁財天社の周りを囲む神池。
看板には「田村の神は水の大神」とあります。
龍神社
境内には、いたるとことに龍のお姿が見られます。
素婆倶羅社(すばくらしゃ)
安産祈願の犬の像「安産子宝犬」。犬はお産が軽く、多産であることから安産の象徴とされているとのこと。
子宝、子授けを祈願する「はらみ石」
淡島社
素婆倶羅社の左側あるには「一宮のあわしまさん」。
子授け、安産の御利益があるそうです。
「ぐち聞きわらべ」。頭を撫でて愚痴を囁くと、聞いていただける。
一宮天満宮
合格祈願、学業のご利益。菅原道真公が祀られています。
「なで牛」
社殿の前には龍に見える自然木もあります。
北参道
赤い鳥居に、置かれた「祓への輪」。回すことで悪いことを祓ってくれるとのこと。
「さぬき獅子」の獅子頭が奉納されています。
わらべ七福神
境内には様々な七福神のお姿が見られます。
田の神さん
茶碗と杓子を持つ神様。食べ物に不自由しないよう祈願するとのことです。
満蒙開拓の碑・海軍少年飛行兵の碑・忠魂碑
境内には戦争慰霊の碑が祀られています。
おわりに
讃岐一宮として格式の高い神社ですが、まず目につく巨大な龍の像をはじめ、縁結び、子授け安産、合格祈願、七福神、弁財天、十二支巡りと、神社テーマパークと言えるほど様々な摂社末社、オブジェがあり楽しめるようになっています。
香川県といえば、「うどん県」として讃岐うどんが有名ですが、ここ田村神社では毎週日曜日に開催される日曜市では、社務所のとなりの建物がうどん店として営業されていて、参拝といっしょに境内で美味しい讃岐うどんをいただけるとのことです。
アクセス
〒760-8084
香川県高松市一宮町286
琴電琴平線「一宮駅」で下車、駅から徒歩10分
ことでんバス 「一宮」バス停で下車、徒歩1分
TEL:087-885-1541
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