江島神社
江島神社（えのしまじんじゃ）は、江ノ島の島内ほぼ全域を境内とする神社です。日本三大弁財天の一つでもあり、また江ノ島全体が龍の巣ともいわれ、龍神をおさえる関東の要所です。
江島神社には、三姉妹でもある宗像三女神（むなかたさんにょしん）が祀られています。その三姉妹のご祭神が、辺津宮、中津宮、奥津宮それぞれの宮に一神ずつお祀りされています。
江ノ島弁天橋を渡ると、まずは青銅の鳥居が見えてきます。この鳥居をくぐると、江戸時代から続く賑やかな参道が続きます。
江の島岩屋
江の島岩屋は江島神社の起源とされる洞窟です。この洞窟は富士山に通じているとの言い伝えもあります。長い年月の波の浸食によってできたものです。修験道の開祖・役小角、弘法大師空海、日蓮聖人などが洞窟に籠り修行したともいわれています。
岩屋は第一岩屋（奥行152ｍ）と第二岩屋（奥行56ｍ）から成ります。
まず、第一岩屋に向かいます。
進むと奥に「江島神社発祥の場所」とされる社があります。欽明13年(552年)に欽明天皇の勅命で、ここに神様を勧請したのが江島神社の始まりとされています。
岩屋には弘法大師や弁才天、他にも様々な石造物、石仏が鎮座しています。
第二岩屋へ向かいます。
第二岩屋へとつながる海岸の遊歩道からは、「亀石」が見られます。自然石ではなく、地元の中村石材の先代『中村亀太郎』がノミをふるった」とあります。
第二岩屋を奥に進むと、先に青と赤の不思議な照明が見えてきます。
奥には大きな龍のオブジェがありました。
龍宮（わだつみのみや）
1993年（平成5年）に建てられました。御祭神は龍宮大神です。江島神社発祥の地である岩屋の洞窟の真上に鎮座しています。
龍宮の入口の上部には、右前足に龍珠を握り、口にも龍珠をくわえている龍大神がおかれています。
銭洗白龍王
辺津宮の向かい側に鎮座する「白龍池の白龍王」。金運財運アップにご利益のある銭洗い池です。由緒は岩屋の洞窟の弁財天と龍神様が祀られた場所にある霊水で金銭を洗うと金運・財運が向上するというご利益で賑わったのが、こちらの白龍池に移されたとのことです。
宗像三女神（むなかたさんにょしん）
辺津宮（へつみや）
朱の鳥居と、龍宮城をイメージした瑞心門（ずいしんもん）をくぐります。
瑞心門をくぐれば「弁財天童子石像」。
さらに進むと辺津宮。こちらには、三姉妹の女神の末っ子、田寸津比賣命（たぎつひめのみこと）様が祀られています。航海、水の神様です。
そして、辺津宮の境内には「奉安殿（ほうあんでん）」というお堂があり、神奈川県の重要文化財「八臂弁財天（はっぴべんざいてん）」と、「妙音弁財天（みょうおんべんざいてん）」 が安置されています。堂内は写真撮影禁止です。
妙音弁財天（みょうおうんべんざいてん）
音楽芸能の女神。日本三大弁財天の一つで、琵琶を抱えた裸弁財天です。
八臂弁財天（はっぴべんざいてん）
八本の手に武器を持つ勝運守護の弁財天です。
中津宮（なかつみや）
色鮮やかな権現造りの社殿、中津宮には三姉妹の女神の次女、市寸島比賣命（いちきしまひめのみこと）様が祀られています。
金運・芸能・美容の女神です。三姉妹の中で一番の美女だといわれています。
神仏習合の思想により弁財天と同一視される神様です。
奥津宮（おくつみや）
奥津宮には三姉妹の女神の長女、多紀理比賣命（たぎりひめのみこと）様が祀られています。海の安全を守る神様です。
拝殿天井に描かれているのは、どこから見ても、こちらを睨んでいるように見える「八方睨みの亀」です。江戸の絵師・酒井抱一によって描かれました。実物は社務所にて保管されています。藤沢市有形文化財指定されています。
奥津宮に向かう途中には「山ふたつ」と呼ばれる絶景スポットもあります。
境内には、金光明最勝王経を写経して埋めた上に置かれたとされる、石の形や紋様が亀の甲羅に似ていることからこの名が付いた「亀石」や
山田流筝曲の開祖、山田検校の偉業を讃え、大正６年に建立された「山田検校銅像」もあります。
江の島大師
眺めの良い、イタリアンカフェ
都内を中心に店舗の多い「iL CHIANTI 」の支店「iL CHIANTI CAFE 江の島」が江の島の頂上エリアにあります。
サムエル・コッキング苑、江の島のシンボルとして親しまれる江の島シーキャンドル（展望灯台）のすぐそばです。
店内席
眺めの良いテラス席もあります。
江の島店ならではの、シラスを使ったパスタやピザ、ソフトシェルクラブのカツカレー、湘南野菜のカレーなどもあり、この日選んだのは「ソフトシェルクラブのバーガー」です。
おわりに
江の島は、江戸時代後期にはすでに庶民の行楽地として栄えました。
現在、東京都内から1時間ほどで訪れることができます。
小田急線の「片瀬江ノ島駅」は竜宮城がモチーフです。
1000隻以上のヨットを収容できるヨットハーバーがあり、サーフィンや海水浴などのマリンスポーツも盛んです。
また、海産物を中心としたグルメスポットでもあり、湘南を代表する景勝地として幅広い世代に愛される観光地です。
同時に江の島は古くから信仰の島、修験道の修行の場所でもあります。
「悪行を重ねていた五つの頭を持つ龍を、弁財天が天から舞い降り、諭して悪行をやめさせ、五頭龍は天女に恋をし、天女は結婚を約束した」という伝説も残る江の島は、強力な龍神の島でもあり、島内にはいたるところで龍の姿がみられます。
トイレの手水も、少しユーモラスな龍の姿です。
龍神、弁財天、不動明王が揃い、他にも多くの神仏が集まる信仰の島、江の島は、定期的に訪れたい聖地です。
アクセス
住所：〒251-0036 神奈川県藤沢市江の島2丁目3番8号
小田急線「片瀬江ノ島」駅、江ノ島電鉄「江ノ島」駅、湘南モノレール「湘南江の島」駅、各駅から徒歩約15~23分
TEL：0466-22-4020
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