今帰仁城跡・今帰仁ノロ殿内と龍眼の木:世界遺産であり、歴史ある強力なパワースポット。城跡内に点在する神聖な御嶽、拝所

今帰仁城(なきじんぐすく)跡

世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つであり、14世紀に琉球王国が成立する以前から存在していた、北山の国王・北山王の居城でした。一つになる前の琉球は、北山(ほくざん)、中山(ちゅうざん)、南山(なんざん)の3つの勢力に分かれていて、それぞれに王がいました。

今帰仁城

 

現在は建物は残っておらず、城壁拝所だけが残っています。

今帰仁城

 

今帰仁城

 

本門である平郎門をくぐり、城内へ入ります。

今帰仁城

 

今帰仁城

 

今帰仁城

 

今帰仁城跡は日本一早く咲く桜、寒緋桜の名所としても知られます。1月下旬から2月中旬に見頃を迎え、石畳の両側は、桜の並木が続きます。

今帰仁城

 

城内にある御嶽・拝所

沖縄の中で有数の城跡ですが、強力なパワースポットとしても知られます。城内にある御嶽や拝所は今も聖地として多くの人が拝みに訪れます。

城跡内には2つの御嶽のイベ(最も聖なる場所)があります。

ソイツギ(城内下之嶽)

一つ目は「ソイツギ(城内下之嶽)」、神名「ソイツギノイシズ御イベ」です。

今帰仁城

 

旧暦8月のグスクウイミという祭祀の時に、今帰仁ノロが五穀豊穣等を祈願します。

今帰仁城

 

テンチジアマチジ(城内上之嶽)

二つ目は「テンチジアマチジ(城内上之嶽)」、神名は「テンツギノカナヒヤブノ御イベ」です。城内で最も崇高な場所とされ、男子禁制の御嶽です。

今帰仁城

 

案内板によると、ここで城内の女官によって、子孫繁栄、国家安泰、五穀豊穣を祈願したと伝えられています。旧暦七月のウプウイミ、八月のグスクウイミでは、今帰仁ノロによって祭祀が執り行われます。

今帰仁城

 

今帰仁里主所火の神(なきじんさとぬしどころひのかみ)

火の神(ヒヌカン)の祠は、今帰仁上りの拝所のひとつであり、現在でも旧暦8月10日には祭祀が執り行われるなど人々の信仰を集めています。
ヒヌカンとは「かまどの火の神さま」を指す言葉で、今帰仁上りとは、沖縄で親族一門が行う聖地旧跡の巡拝行事です。
沖縄においてヒヌカンをお祀りするのは女性の役割であり、仏教や神道がもたらされるより以前から信仰の対象となっていて、非常に格の高い神さまです。

今帰仁城

 

内部には、火の神を象徴する霊石と、石製の香炉が置かれています。

今帰仁城

 

カラウカー

案内板によると、かつて女官たちが、髪を洗ったり、水量で吉凶を占ったりした場所と伝えられているとあります。

今帰仁城

 

香炉も2基置かれいます。旧暦7月盆明けには、今帰仁ノロ率いる神人たちが巡拝する場所だそうです。

今帰仁城

 

大庭(うーみやー)

政治、宗教儀式が行われたと考えられる場所で、首里城の御庭と同様の機能を有していた郭と考えられています。
大庭を取り囲むように、正面には正殿(主郭)、右側が南殿、北側の一番高い所に北殿跡があったと考えられます。北殿跡には建物跡とみられ礎石が今も残っています。

今帰仁城

 

旧暦八月のグスクウイミと呼ばれる年中祭祀では、今帰仁ノロが、村の安全、子孫繫栄、世果報を祈願します。

 

今帰仁城跡城内の様子、城内からの眺め

今帰仁城

 

今帰仁城

 

今帰仁城

 

今帰仁城

 

山の地形に沿って石垣の城壁が続きます。

今帰仁城

 

今帰仁城跡は標高100mの山の中腹に位置し、東シナ海が一望できます。

今帰仁城

 

今帰仁城

 

寒緋桜以外にも城内では様々な花や蝶の姿が見られます。

今帰仁城

 

今帰仁城

 

今帰仁城跡周辺

古宇利殿内 (ふいどぅんち)

今帰仁城の外郭にある、赤瓦で葺かれ、石組みで建てられた「火ぬ神」の祠。内部には三基の香炉があり、三つの霊石が並んでいます。
祠は今帰仁村の唯一の離島、古宇利島の方角に向いていて、古宇利島出身の人々が旧暦の8月に集まって、遥拝する場所だと云われます。

今の祠は、2010年(平成22)に移築、復元されたものだそうです。

今帰仁城跡

 

親川(えーがー)

今帰仁城跡へとつながる旧道、ハンタ道の途中にある天然の湧水で、琉球の時代から日照りでも枯れることなく湧き出していたといいます。またかつては、飲み水、洗濯、子供の遊び場として利用され、昭和30年代までは水田の灌漑用水になっていました。

今帰仁城跡

 

旧暦の五月五日に井戸や湧き水に感謝するハーウガミ(川拝み)が行われますが、この親川でも水源のたもとに拝所が設けられており、今もなお多くの人々が参拝に訪れています。
親川に参拝してからハンタ道をのぼり、今帰仁城跡まで出かけるのが正式な作法であったともいわれています。

今帰仁城跡

 

今帰仁ノロ殿内(なきじんのろどぅんち)・龍眼の木

ノロ(祝女)とは琉球信仰における女司祭で、首里王より任命された神職です。今帰仁ノロ殿内今帰仁ノロが住む屋敷を指す言葉です。

今帰仁城跡

 

今帰仁村周辺の祭祀を現在でも司る、現役のノロのお屋敷です。民家でもあるので、参拝の際は配慮、節度ある行動が必要です。

今帰仁城跡

 

今帰仁ノロ殿内の敷地内には「龍眼の木」と呼ばれる樹齢1000年を超える木が在ります。龍眼の木には「白龍」が宿るといわれています。

今帰仁城跡

 

おわりに

公共の交通機関で訪れる場合、「今帰仁城跡入口バス停」で降りて徒歩になります。
バス停の近くには、今帰仁ノロ殿内・龍眼の木、親川があります。

今帰仁城跡

 

バス停から、今帰仁城跡まで徒歩だと15分くらいです。

今帰仁城跡

 

観光地としてだけではなく、城内にある御嶽拝所は、今も聖地として拝みにくる方が多くいます。有名な「美ら海水族館」から車で20分ほどで今帰仁村に着きますし、アクセス途中の景色も飽きません。

今帰仁城跡

 

アクセス

住所:沖縄県国頭郡今帰仁村字今泊5101

那覇空港から約110km(車で2時間45分)

本部循環線 やんばる急行バス(那覇空港・那覇市内まで乗り換えなしの急行バス)、「今帰仁村字泊今帰仁城趾入口バス停」下車徒歩15分

TEL:0980-56-4400(今帰仁城跡管理事務所)

世界遺産 今帰仁城跡(公式サイト)
今帰仁城跡は沖縄本島の北部、本部半島にあ...

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